第10回目はリオオリンピック卓球で銅メダルを獲得した、水谷隼選手から「メンタルの強さの秘訣」を学びたいと思います。
水谷隼選手のプロフィール
生年月日 1989年6月9日
静岡県磐田市出身
小学校1年生時に初出場した全日本卓球選手権大会バンビの部(小学校2年生以下)で準優勝。翌年優勝。
中学は福原愛なども通った名門青森山田中学校に転校、青森で寮住まい。
2004年:全日本卓球選手権ジュニアの部、男子史上最年少で優勝。
2005年:当時の日本男子史上最年少で世界選手権代表に選出。
岸川聖也選手らと共にドイツに留学。
2006年:全日本男子シングルス、男子ダブルス、男子ジュニアの部シングルスを制し3冠を達成。
2008年:北京オリンピック団体5位入賞
2016年:リオオリンピック個人銅メダルを獲得。
などなど輝かしい経歴を持つ、一流アスリート選手です!
強さの秘訣
水谷選手の一番の長所はサーブの決定率。
トップ選手は多くて7種類程度を使い分けるそうですが、水谷選手のサーブの種類はなんと20種類にも達します。
しかし、一番重要なのはその種類の豊富さではありません。
水谷選手は同じモーションから様々な回転を繰り出し、フェイクモーションを付け加えることによって、相手にサーブを読ませないことで、より決定率を高めています。
水谷選手はサーブをマジックや手品であると考え、いかに相手をだますことができるかが重要であるといいます。
回転そのものよりも、相手がどの回転か分からないということの方が重要なのだとか。
相手に手の内を悟らせないというのは、一瞬の判断が勝敗を分ける卓球にとって圧倒的なアドバンテージを得ることができます。
水谷選手の強さの一端が垣間見えますね。
相手を読む力
水谷選手といえば、前中陣はもちろん、押されていても後陣からしのぎ、カウンターでしっかりと点数にするプレーが印象的。
そのラリー能力は「予測能力」と「相手を読む力」に集約されています。
ラリーの最中で、自分の打った球によってどのように返してくるか予測し、その都度ベストな方法で打ち返していきます。
これにより粘り強いラリーを続け、相手の一瞬のスキを突いて勝利をもぎ取ります。
これは人間関係や、営業の仕事などにおいても同じことが言えるのではないでしょうか。
相手やクライアントの反応を予測しておき、相手が望んでいる回答を答えつつも自分にとって良い方向へと流れを持っていく。
もちろん100%成功させる事はまず無理だろうし、多くの経験も必要になるでしょうが、
これが出来ればデキる男になれること間違い無し!
「予測力」を鍛えて男前に近づきましょう。
自分がどう進化できるか
「僕の場合、結果は気にしない。試合に負けたら負けたで仕方ないというスタンスを取っています」
ほぼ毎週行われている卓球の大会で、勝敗に一喜一憂していては、メンタルを安定させることはできないし、もちろんフィジカル面でもベストな状態を保ち続けることはできません。
以前は大きな試合になればなるほど「絶対勝たなければ、勝たなきゃ後悔する」というふうに考えていたそうですが、そういった考えで負けてしまうと、自分で自分に失望してしまう。
そういう状態が続くと、失敗を恐れてさらに体の動きも悪くなり、どんどん悪いスパイラルに取り込まれてしまうということで、試合直前は変に気負わず「負けてもいいや」という思いでリラックスするようにしたそうです。
もちろん、試合に負け続けていい訳ではありませんが、結果に振り回されなくなったことで、より目の前に集中できるようになりました。
大切な時こそ意気込みすぎず、肩の力を抜いて物事に対応するのが重要ということですね。
常にベストな状態であること
2017年現在、28歳の水谷選手。
引退する選手も多い中で、自分も加齢による変化を感じているそうです。
食事や飲み物の制限や筋トレなどのトレーニング方法をこれまで以上に研究したりと、体のケアはとにかく継続することが大事だと水谷選手は言う。
毎日いつでもよい状態であれば、試合の日にも自然とベストな状態で臨むことができるからです。
数年前からトレーニングメニューはほぼ変更しておらず、その理由は今しているトレーニング方法がフィジカル・メンタル両面で一番自分に合っている方法であり、これを続けていくだけでも強さにつながると信じているからだそうです。
無理に新しい挑戦をする必要はなく、「継続することが力になる」のというポリシーの水谷選手。
これもまた、一つの男前の生き方です。
みなさんも水谷選手を見習って、一つの事を極めていけるような男前になりましょう!